2016/2017年シーズンのインフルエンザ
2017.01.13
2017年1月11日、大分県で1定点施設あたりのインフルエンザ患者数が10を超え、インフルエンザ注意報が出ました。
特に人ごみに出た後は、手洗いを忘れないようご注意ください。咳や鼻水がある時は、マスクを着用しましょう(咳エチケット)。
鼻水、咳、熱や頭痛など、インフルエンザが疑われ症状がある時は病院を受診しましょう。
特に人ごみに出た後は、手洗いを忘れないようご注意ください。咳や鼻水がある時は、マスクを着用しましょう(咳エチケット)。
鼻水、咳、熱や頭痛など、インフルエンザが疑われ症状がある時は病院を受診しましょう。
抗PD-1抗体
2016.12.06
10月に横浜で開催された日本血液学会に参加してきました。薬の開発や研究は日進月歩です。新しい知識を本で勉強するのと、使用経験のある先生から生の声で聞くのとでは、同じ知識でも大きく違います。昔からの仲間とも会うことができ、とても有意義な時を過ごすことができました。
学会で興味深かったのは、抗PD-1抗体についての講演です。ヒトの体内では、毎日、約3,000個のがん細胞が誕生しているそうです。日々、T細胞などによる免疫が、がん細胞を排除しているため健康が保たれています。しかし、がん細胞が免疫から逃れる方法を獲得すると、がん細胞が増えることになります。
ヒトのT細胞にはPD-1という車のブレーキのような物質があります。がん細胞にPD-L1という物質があると、PD-1を介して免疫にブレーキがかかり、がんが排除されなくなります。
これまで、免疫を利用したがん治療の多くが失敗に終わりました。その理由は免疫を活性化するアクセルに注目が集まり、ブレーキに着目した治療法がなかったからです。抗PD-1抗体はPD-1とPD-L1の結合をじゃまして免疫のブレーキをはずし、免疫ががん細胞を攻撃するようにします。

抗PD-1抗体は、悪性黒色腫や肺がんに使用されており、その効果は他の種類の悪性腫瘍でも確認されつつあるようです。抗PD-1抗体のように免疫をコントロールする部分に作用する薬は免疫チェックポイント阻害薬と呼ばれ、現在、たいへん注目されています。
学会で興味深かったのは、抗PD-1抗体についての講演です。ヒトの体内では、毎日、約3,000個のがん細胞が誕生しているそうです。日々、T細胞などによる免疫が、がん細胞を排除しているため健康が保たれています。しかし、がん細胞が免疫から逃れる方法を獲得すると、がん細胞が増えることになります。
ヒトのT細胞にはPD-1という車のブレーキのような物質があります。がん細胞にPD-L1という物質があると、PD-1を介して免疫にブレーキがかかり、がんが排除されなくなります。
これまで、免疫を利用したがん治療の多くが失敗に終わりました。その理由は免疫を活性化するアクセルに注目が集まり、ブレーキに着目した治療法がなかったからです。抗PD-1抗体はPD-1とPD-L1の結合をじゃまして免疫のブレーキをはずし、免疫ががん細胞を攻撃するようにします。

抗PD-1抗体は、悪性黒色腫や肺がんに使用されており、その効果は他の種類の悪性腫瘍でも確認されつつあるようです。抗PD-1抗体のように免疫をコントロールする部分に作用する薬は免疫チェックポイント阻害薬と呼ばれ、現在、たいへん注目されています。
気管支喘息の検査と治療
2016.09.21
今週は九州に台風が上陸しました。前回お話したように、喘息を発症して受診される方が増えています。今回は、喘息の診断と治療についてのお話です。
どのような検査が必要ですか?
まず気管支喘息を診断するには、肺炎や心臓喘息など喘鳴や咳の原因となる他の病気がないことを確認することが大切です。そのために血液検査や胸部レントゲン検査が必要になります。また、喘息による炎症を調べるのに、血液検査で好酸球数を調べたり、喀痰の中の炎症細胞を調べたり、呼気中の一酸化窒素ガス量を計ったりします。
呼吸機能検査(スパイロメーター)は、喘息の診断や治療の評価に必要な検査です。喘息では、気管支拡張薬で呼吸機能がよくなるのが特徴です。薬を吸入する前後で呼吸機能検査を行います。
当院では、昨年から一酸化窒素ガス分析装置を導入しました。画面がユーモラスで、ゲーム感覚で出来る検査です。呼吸機能検査とちがい、あまり頑張らずに出来る検査なので皆様に好評のようです。

どのように治療しますか?
炎症をコントロールするため、比較的長い期間治療が必要になります。また、喘息発作(呼吸苦、喘鳴や咳など)が生じた際には、その都度、薬を追加する必要があります。
喘息を長期間コントロールする目的でステロイド吸入薬を使用します。炎症を起こしている局所で効き全身の副作用が生じにくいため、ステロイド吸入薬は世界中で使われています。喘息の症状が完全におさまるまで数週から数カ月間、吸入を続けます。治療を中止する場合も、喘息の再発を予防するには段階的に薬を減らしていく必要があります。また、ステロイド吸入薬の他に、病状に応じて抗アレルギー薬、気管支拡張薬や咳止めも併用します。
喘息発作(呼吸苦、喘鳴や咳など)が生じた場合には短時間作用型β2刺激薬を使用します。
季節の変わり目や、風邪をひいた後などに咳が長引く際は、喘息の可能性があります。気軽にご相談ください。
どのような検査が必要ですか?
まず気管支喘息を診断するには、肺炎や心臓喘息など喘鳴や咳の原因となる他の病気がないことを確認することが大切です。そのために血液検査や胸部レントゲン検査が必要になります。また、喘息による炎症を調べるのに、血液検査で好酸球数を調べたり、喀痰の中の炎症細胞を調べたり、呼気中の一酸化窒素ガス量を計ったりします。
呼吸機能検査(スパイロメーター)は、喘息の診断や治療の評価に必要な検査です。喘息では、気管支拡張薬で呼吸機能がよくなるのが特徴です。薬を吸入する前後で呼吸機能検査を行います。
当院では、昨年から一酸化窒素ガス分析装置を導入しました。画面がユーモラスで、ゲーム感覚で出来る検査です。呼吸機能検査とちがい、あまり頑張らずに出来る検査なので皆様に好評のようです。

どのように治療しますか?
炎症をコントロールするため、比較的長い期間治療が必要になります。また、喘息発作(呼吸苦、喘鳴や咳など)が生じた際には、その都度、薬を追加する必要があります。
喘息を長期間コントロールする目的でステロイド吸入薬を使用します。炎症を起こしている局所で効き全身の副作用が生じにくいため、ステロイド吸入薬は世界中で使われています。喘息の症状が完全におさまるまで数週から数カ月間、吸入を続けます。治療を中止する場合も、喘息の再発を予防するには段階的に薬を減らしていく必要があります。また、ステロイド吸入薬の他に、病状に応じて抗アレルギー薬、気管支拡張薬や咳止めも併用します。
喘息発作(呼吸苦、喘鳴や咳など)が生じた場合には短時間作用型β2刺激薬を使用します。
季節の変わり目や、風邪をひいた後などに咳が長引く際は、喘息の可能性があります。気軽にご相談ください。