寒さが続いていますが、皆様お変わりありませんでしょうか。今日はノロウイルスによる感染性胃腸炎にかからないようにするための注意点を記します。
1. 食中毒について
ノロウイルスで汚染された食べ物で感染することがあります(糞口感染)。自然界では、ノロウイルスは牡蠣などの2枚貝に潜んでいます。ノロウイルスは熱に弱く85度1分以上加熱すると感染力が失われます。
2. 公衆施設の利用について
多くの人が利用する駅や学校の共同トイレなどの環境は、流行期にはノロウイルスで汚染されていることがあります。ノロウイルスはアルコールに対して抵抗力があります。公共施設を使用した後は、流水や石鹸で手を洗いましょう。
3. 吐物や汚染された環境の清掃
ノロウイルスによる胃腸炎にかかってしまうと、嘔吐することがあります。吐物が乾燥すると粉塵となって舞い上がり、感染の原因となりえます。また、ノロウイルスは塩素系の消毒薬で感染力を失うため、吐物は塩素系の消毒薬を用いて処理します。下の図に例示した消毒薬をバケツにつくり、新聞紙やペーパータオルを浸し軽く絞ります。これで吐物を被い、拭き取った後に破棄してください。この際、手が汚染しないよう使い捨ての手袋を使用しましょう。
(注)図は商品名の例です。以下を参考にして消毒薬を希釈してください。
10倍:900mlの水に対して100mlの消毒薬
50倍:980mlの水に対して20mlの消毒薬
250倍:996mlの水に対して4mLの消毒薬